担当部門は新たな資産運用方法に挑戦したい希望があるものの、リース会社としてはこれまで取り組んできたリスクの少ない建物一括借り上げが基本。決済に２ヶ月以上を要する企業風土や、リスクヘッジのための売却先確保など、社内を取り巻く状況は複雑だった。

30年以上、別の運営者がシェアオフィスとして運営していた不動産の価値を高める手段として、プロフィッツオリジナル企画のシェアオフィスBLOCKSを提案。高稼働中の不動産の利点を活かしながら実現するために、契約形態の変更、オペレーション会社の変更など、大きなハードルを乗り越える必要があった。

最大の問題は、入居者がいるまま工事を行うこと。また、レイアウトを大幅に変更しないと資産価値UPを望めないため、壁を取り除く必要があった。度重なるレイアウトやデザイン検証、構造計算、入居者への通知、動線、クレーム対応体制の確保などを綿密に準備して、無事工事を完了に導いた。

シェアオフィスは単価が高いのが魅力だが、競合も増え維持や運営の負担が大きいのも事実。プロフィッツでは運営経験の豊富なパートナーと共にBLOCKSの運営会社を設立することで、不動産取得、運営、売却まで一貫して任せられる体制を整えた。

総投資額の30%超の価値向上（Value Up）を目指すBLOCKS OFFICE 恵比寿 が竣工した。工事前と比較し賃貸収入+1.8倍、リース会社の通常オフィス投資のIRRに+8%IRRを目指す。